派遣社員が失業したとき、失業保険金は受け取れるのか

派遣社員が失業したとき、失業保険金は受け取れるのか

失業保険は、再就職をめざす失業者が受け取ることのできる保険金です。

「会社の経営が厳しくなり解雇された…」
「親の介護でフルタイムでの勤務が難しくなり退職した」
「旦那の転勤で転居を伴うが、転勤先に事業所がないため退職することになった」
「転職目的で退職したもののなかなか再就職が見つからない…」

など失業にいたる理由はさまざま。
すぐに働く意欲があったとしても、実際に再就職が決まるまでは貯金を切り崩して生活することになります。
失業保険があると給付金を生活費にまわして就職活動に専念することができますね。

ところが全ての失業者が平等に手当てを受けることができるわけではなく、保険金給付には条件と審査があります。
今回は、派遣社員として働く場合、退職や雇い止め等で失業した場合に失業保険給付の対象となるかを調べました。

「派遣かどうか」は関係ない

派遣かどうかは関係ない

派遣だから失業保険が受け取れない、ということはありません。
また派遣なら失業保険を受け取れる、ということでもありません。

条件は「雇用保険の加入」と「加入期間」です。

雇用保険への加入

失業保険は、雇用保険の保険料から賄われています。雇用保険に加入して雇用保険金を納めていなければ失業保険は申請できません。

派遣社員が入る雇用保険は、派遣先ではなく派遣元企業です。派遣登録時に雇用保険について話があったかを確認が必要です。

昔は適用基準が厳しかったので、派遣社員が雇用保険に加入できることは多くありませんでした。2010年の雇用保険法改正で適用基準が緩和され「31日以上の雇用見込みがある」「所定労働時間が週20時間以上」という労働条件であれば加入できるようになっています。

雇用保険の加入期間

雇用保険の加入期間

失業保険を受けるには、雇用保険の加入期間も条件に入ります。

申請に必要な加入期間は自己都合による退職と、やむをえない理由による退職で分かれます。派遣社員の場合は後者の方が多いのではないでしょうか。


・自己の都合による退職(一般理由離職者)
 離職の日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算して12ヵ月以上

・会社都合による退職(特定理由離職者)
 離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヵ月以上

会社都合として認められる条件には倒産、給与の未払い、劣悪な労働環境、不当な人事・扱い、セクハラ・パワハラ等があります。

雇い止め(派遣切り)された場合は?

雇い止め(派遣切り)された場合は?

契約期間満了による雇い止め(派遣切り)は、扱いとしては自己都合退職になります。
雇い止めは契約満了日の30日前までに通告があり、本人が「同意」したものと見なされるためです。
そもそも30日前の通知がなければそれは不当解雇です(法律違反となるため、出るとこにでれば勝てます。)

解雇時の扱いは自己都合退職ですが、

失業保険の申請条件では特定理由離職者(やむをえない)と扱ってもらえます

のでご安心ください。

1日で辞めても失業保険はもらえる?

「職場が合わなくて1日で辞めちゃいました。失業保険は申請できますか?
 雇用保険の書類は書いて渡しました。」

雇用保険の加入期間にもあるとおり、雇用保険の加入期間が申請与件を満たしていなければアウトです。

しかし、条件によっては申請できる可能性があります!

<再掲>


・自己の都合による退職(一般理由離職者)
 離職の日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算して12ヵ月以上

・会社都合による退職(特定理由離職者)
 離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヵ月以上

雇用保険の加入期間は「通算」してカウントできます。

1日で辞めてしまっても、前職と通算して雇用保険加入期間が12ヵ月を超えると失業保険受給の権利があります。

まとめ

派遣社員が失業保険を受け取れるかどうかを調べました。

・雇用保険に加入
・雇用保険の加入期間条件を満たしている

この2つの条件で、派遣社員の方も失業保険を申請できます。

上記は仕組みの話であって、もう1つ重要な指標があります。
それは、

「働く意思があるかどうか」

です。

失業保険はハローワークで手続きを行います。ハローワークの正規名称は「公共職業安定所」。失業手当はあくまで再就職の支援策であって「就労の意思」が前提条件です。

実際に申請の際、就職活動やスキルアップのための活動を手続きの条件に課されるのもそのためですね。
引き続き働く意思のある方は、せっかく掛けてきた保険金を回収するためにも、もれなく申請を行ってください。

派遣社員が失業したとき、失業保険金は受け取れるのか